インプラントとは、欠損あるいは外傷を受けた部位に人工的に作製した器官・組織の代替物を埋め込むことをいいます。
歯科における分野では、歯の失われた場所の「アゴ」の骨の中に人工的なチタンで作成された歯根を埋め込むことで「第二の永久歯」などとも呼ばれています。これを人工歯根などとも呼びます。
そして、その上に人工の歯を被せることによって歯を形成します。
食事をした時の感じや見た目も殆ど天然の歯と変わらないのが特徴で、非常に力が強いため大抵の物を噛むことができます。
歯科インプラントの歴史は、スウェーデンのブローネマルク教授が実験中に偶然、チタンが骨と結合する現象を発見したことに始まります。
教授はその後も研究を重ね、現在では「ブローネマルクシステム」としての礎を築いたともいわれています。
今日ではすでに歴史も長く、世界中で頻繁に行われています。
以下の図をご覧ください。
これは顎の骨にインプラントが埋め込まれ、完全に結合している状態です。
骨結合(オッセオインテグレーション)は大変強固で、一度結合するとそう簡単に動くことはありません。まるでご自分の歯のように噛むことができます。
歯周病にならないよう気をつけていれば、末長く使って頂けます。
インプラントはチタンという金属からできておりますので、虫歯になることは有り得ません。そういった意味では天然歯より長持ちしますし、丈夫だとも言えます。
また、チタンという素材的な考え方からすると、寿命は無いとも言えます。
ただ、大敵なのは歯周病です。チタンが虫歯にはならなくとも、支えになっている周りの歯茎が駄目になってしまってはどうしようもありません。
しかし、これも普段からのケアとメンテナンスをしっかりと行えば未然に防ぐことが可能です。
歯周病になった場合ですが、中等度以下の歯周病であれば、いわゆる歯周外科的な処置を施せば治る場合もあります。
重度の歯周病になってしまった場合は撤去することもありますが、しかしそうした場合でも再び埋入することは、現在の技術なら十分に可能です。
一度、撤去し、アゴの骨を増やすGBR法を併用して再度施術を致します。
ただ、できましたら再手術をしなくても良いように定期的にメンテナンスにおいでいただければと思います。
PMTCを受けて頂くことで、歯周病だけではなく天然歯も守ることが出来ます。歯科衛生士が丁寧に優しくお口のケアをさせていただきますので、安心してメンテナンスにおいで下さい。
普段の歯磨きの仕方なども優しく丁寧に指導いたします。
インプラントの10年後の生存率は当院では、現時点で追跡可能な症例では約96%(2012年1月〜12月の間にインプラント手術を行った2,173本の内、2023年1月時点で調査した結果2,087本のインプラントが残存)に及びます。
ただ、メンテナンスにお越し頂き、歯周病に気をつけて頂ければ20年以上持たせることは十分可能です。
世界で初めて手術を行ったのはスウェーデンのブローネマルク教授ですが、最初に教授によって施術を受けた患者さんは、亡くなるまでの46年間にわたって機能を維持し続けました。
その方のようにメンテナンスを怠らなければ、一生もたせることが可能だと言えます。
インプラントについてのご質問がある方はお気軽にご相談ください。
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